「姐さん、追いかけっこはそろそろ終わりにして俺等と一緒に来て貰おうか」
「は?絶対いや」
ばっかじゃないの。
なんでアンタと一緒に行かなきゃなんないのよ。
誰が行くか。
そう言ってあっかんべーすれば、
「……テメェ、いいからさっさと来いや!」
どうやら男の怒りに火をつけてしまったらしく、男は声を荒げてあたしに手を伸ばしてきた。
「は!?アンタ馬鹿じゃないの!?」
この状況で手伸ばしてくるとか、事故ったらどうしてくれんのよ!!
、
男の手を振り払おうと適当に腕を振り回すと、
「ヘブッ……!」
バコッと何かがぶつかる音がして、「へ?」と振り回すのをやめた。
って。
「あぁぁぁぁぁ!!」
目に飛び込んできたのは、男ではなく直ぐ目の前にぶら下がっているアイスが入った箱で。
見事なまでに潰れているその箱に見て、思わず絶叫してしまったあたし。
「ああああアイスクリーム!!」
「りっちゃんナイス!!」
「ナイスじゃないし!」
絶対グチャグチャになってるって!
男の顔面に直撃したらしい愛しのアイスクリームちゃんは、見るも無惨な姿になっていて。
あたしはワナワナ震えながら悶絶している男をキッと睨み付けた。


