Ri.Night Ⅱ



「陽!早く行け!こっちはもう向かってるから!

凛音ちゃん!すぐ行くから待っててね!」


『壱さん!』



スピーカーホン越しに凛音の不安げな声が響く。



凛音にも分かったのだろう。


自分達同様、こっちも緊迫した状況だという事が。


それほどまでに壱の声は焦りと苦しさで乱れていた。




「凛音、待ってろ。すぐ行く」


『……うん。あたしも待ってる。皆気を付けてね!後で会おう!』


「……あぁ。お前は彼方の後ろでジッとしてろよ?」


『む。ちゃんとジッとしてるし!煌も壱さんの邪魔したら駄目だからね!』


「お前と一緒にすんな!」



……ったく、コイツには緊張感ってもんがねぇのかよ。




『じゃあまたね!』


「彼方、頼んだぞ」


『了解!』



十夜の言葉に彼方が返事をし、そこで会話が途切れた。




「壱、急げ」

「OK!」


バックミラー越しに十夜と視線を交わした壱の目が変わった。



……本気モードに突入したか。


こりゃしっかり掴まってねぇと危ねぇな。



さっきより更に荒くなった運転に思わず笑みが零れる。



さて、これからが本番だな。



彼方、凛音、気をつけろよ……。





-煌side end-