Ri.Night Ⅱ



急いで通話ボタンをスライドし、スピーカーホンにする。



『もしもし!?煌!?助けて!!』


「凛音!!」



さっきまで涼しい顔をしていた十夜が、凛音の悲痛な声を聞いて一瞬で表情を崩した。



『十夜!?』


「凛音!どういう事だ!!」



声を荒らげた十夜が助手席に寄り、問いかける。



『今追われてるの!!』


「……っ」



まさか……。



「……凛音、ソイツ等が誰だか分かるか?」



より一層低くなった十夜の声色。



『赤髪!!』


「……あ?」



赤髪って誰だ?



『りっちゃん、それじゃ分かんねぇだろ?……煌、奴等は黒烏だ』


「黒烏?じゃあコイツ等も……」


『は!?もしかしてお前等も襲撃されてんのかよ!?』


「あぁ。車ボコボコにされてる」


『……ハッ、マジかよ。じゃあこれは計画されてたって事かよ』


「みたいだな」


『煌、実はな、昨日の祭りでりっちゃんが黒烏の奴と接触してたみたいでさ。その時に“近々攫いに行く”って言われたんだと』


「………チッ」



後部座席から十夜の舌打ちが聞こえ、それと同時にドンッと座席を殴る音が聞こえた。



十夜、言いたいことは分かるぜ。


俺等ともあろう者がアイツ等にいいように遊ばれてたんだからな。



けど、今の話で“確信”した。


アイツ等の狙いは“凛音”だ。



俺達に差し向けたのは捨て駒。

ただの足止めだったって訳だ。