―煌side―
「……チッ!コイツ等どこのモンだよ!!」
「分からない!トップの顔が見えない以上、どこのチームか特定出来ない」
声を荒げながら勢いよくハンドルを回す壱は相当焦っていて。
どうにかしてこの状況から打破しなければと必死になって運転している。
「……っ」
大きく傾く車体に身体が持っていかれそうになり、咄嗟にグラブレールを掴んでバランスを取る。
どうにもこうにも出来ない状態の中、俺と十夜は車を囲っている男達をジッと見据え、探りを入れた。
けれど、どれだけ目を凝らしても見覚えのある奴がいない。
「……ッ」
こうしている間も車はバットで殴られていて、凄まじい打撃音が車内にも響いている。
「クソッ……!」
コイツ等、一体何処のどいつなんだよ……!
──事態が起こったのは、遡ること数分前。
前方から飛び出してきた数台のバイクから始まった。
『何だ、コイツ等!?』
突然遮られた進路に急ブレーキをかけた壱。
気付いた時には既に後方からもバイク音が迫ってきていて、あっという間に挟み撃ちにされてしまった。
突然の襲撃に最初は戸惑ったけど、そこは鳳皇幹部。
こういう事態に慣れてる壱は焦ることなく持ち前のハンドルさばきで敵を翻弄し、すり抜けていく。
その間に俺等は情報を仕入れる為、下の奴に連絡を取った。
倉庫の現状とこっちの状況を素早く説明し、対策を練る。


