「オイ!アイツ等が逃げたぞ!追え!」
やっと気付いたらしい黒烏の連中は、直ぐにあたし達を追いかけてきた。
けど、あたし達が逃げた方向には車があり、下っ端くん達は思うように動けず揉みくちゃになっている。
後ろにいた下っ端くん達も同様、バイクと車が邪魔になって前に進めないでいた。
その様子を振り返って観察していたあたしは、「作戦通りだ!」と声を上げてガッツポーズ。
道狭くて良かった。
狭くなかったら絶対成功してないし。
「りっちゃんやるぅ!」
後ろをを振り返り、ヒューッと口笛を鳴らす彼方。
「でしょ!?あたしにしては上出来じゃない!?あたしだってやれば出来るんだからね!」
「ってか、俺びっくりした!一緒になって引っ掛かったし!」
「そうだよ!陽と千暁くんまで引っ掛かってどうすんの!?」
「ククク……。千暁はともかく、陽は馬鹿だから仕方ねぇよ」
ケラケラと笑う彼方に「何だと!?」と顔をトマトみたいに真っ赤にさせて怒る陽。
……うん、この状況でよく喧嘩出来るよね、この二人。
ある意味度胸あるというか。


