……頑張れ?一体どういう意味?
逆の方向へと歩き出している中田を目で追いながらその言葉の意味を考える。
けど、どれだけ考えても答えは出なくて。
仕方なく考えるのをやめて座席に凭れた。
「凛音、もうすぐ着く。窓閉めろ」
もうすぐ着く?
「どこへ着くの?」
「旗を捧げる場所」
「……旗を、捧げる場所?」
旗って何……?
「十夜、それじゃ分かる訳ないだろ?」
キョトンとするあたしに、壱さんが「あのね」と旗の意味を説明してくれた。
「“旗を捧げる場所”っていうのは“初代”が亡くなった場所なんだ」
「初代が……亡くなった場所?」
「そう」
壱さんは哀しそうに頷いて、続ける。
「高一で“鳳皇”を作った“初代”はね、数々の伝説を作り上げ、高三の冬、旗を捧げるこの場所で亡くなったんだ。───交通事故で」
「交通事故……」
「……“初代”は凄い人だった。誰もが“初代”を尊敬し、愛してた。
だから“鳳皇”は“初代”が亡くなっても解散せず、“副総長”が受け継いで二代目になったんだ」
「………」
「それからだよ。毎年“鳳皇”が誕生した日と“初代”が亡くなった日に“旗”を“初代”に向けて捧げるようになったのは。
俺達は“初代”に会った事はないけど、“初代”の“心”は先代達から受け継いできた。
“鳳皇”に人生を捧げ、“鳳皇”を愛するという事を」
「壱さん……」


