「それだけじゃねぇんだよ。いいから行くぞ。時間がねぇ」
「ちょ、やだ!あたしバイクがいい!!彼方が信用出来ないんなら陽でもいいからー!!」
「りっちゃん、信用出来ねぇって何だよ!」
首根っこを掴まれ、ズルズル引きずられていくあたしに彼方のツッコミが届いたけど、無視。
「う~、バイク~」
バイクで暴走出来ると思って楽しみにしてたのに~。
車とか面白くないじゃん!!
「ホラ、入れ」
後部座席のドアが開いて、無理矢理押し込まれる。
だから何でいつもそんなに乱暴なのよ!
「……遅ぇ。何してんだよ」
「……え」
十夜、もう車に乗ってたの?
てっきりまだ冬吾くんと話してるもんだとばかり思ってたのに。
「……オイ。何で顔逸らすんだよ」
「い、いや、なんでも」
だって、十夜の顔見たらさっきの事思い出すんだもん。
だから今は無理なの!
「じゃあ、出発しよっか」
煌が車に乗り込んだのを合図に、エンジンをかける壱さん。
「凛音ちゃん一緒にお祝いしようね」
「うん!盛大にお祝いしよう!」
テンションが最高潮のあたしは、一人で「イェーイ!」と両手を挙げてはしゃぎまくる。
そんなあたしを見て「馬鹿か、まだ早ぇよ」と煌が呆れ顔でツッコんでくるけど気にしない。
お祝いなんだからテンション高くて良いじゃん!


