「凛音、こっち来い」
真ん中にいた煌がちょいちょいと手招きしてきて、よく分からないけど、取り敢えず言われた通りに煌の元へ行った。
煌の傍に行くと、無言で身体をくるりと回転され、何故か向き合う形で停止。
え、何?
と思った次の瞬間、背後からはち切れんばかりの大歓声が響いた。
び、ビックリした……。
振り返ると、眼下には物凄い人数の人が居て。
えっ、何でこんなに人が居るの!?
まさかの人の多さに凛音ちゃんビビリまくり。
「凛音ちゃーん!!」
「やったー!」
「でかしたー!!」
やった?でかした?
え、何が?
何の事かさっぱり分からないけど、皆が力一杯手を振ってくれるから、取り敢えずあたしも振り返しておく。
「──不満がある奴はいるか?」
不意に聞こえた十夜の声にピタリと静まるメンバー達の声。
不満?……って何の事?
言ってる意味が分からなくて、首を傾げながら十夜を見上げる。
けど、十夜があたしに視線を向ける事はなく、一階を見つめたまま再び口を開いた。
「今はまだ違うが近々そうなる」
そう言うや否や、再び湧き起こった歓喜の声。
「これからもコイツをよろしく頼む」
そう言った十夜はポンッとあたしの頭に手を乗せて小さく笑った。


