「り、の、ちゃーん?」

「ひぃぃぃぃぃ……!」


そうこうしている内にポンッと頭上に悪魔煌の手が乗って、これでモカと言う程グリグリと頭を撫で回された。


あぅ~、脳ミソが揺れる~。


「テッメェ、俺様が呼んでんだからさっさと来いよ」


「呼び……!?ななななんの事でしょうかっ」


呼んでるって何!?

そんなの聞いてないんですけど!


「ご、ごめん煌。俺、ムサイの誘惑に負けちゃった……」


ちょ……!陽、呼ばれてるんなら言ってよー!


はい、と控えめに挙手した陽きゅんに目を向けるとプルプルチワワになっていて。

とんでもなく可愛いけど、今は責めずにはいられない。


「陽、お前なぁ……。いくらムサイが男前で強くてむさっ苦しくて暑苦しくてあの肉体美に惚れ惚れしたとしても、とりあえず凛音は連れて来いよ」


「………」


え、今、すっごい褒めたよね。

ムサイ様のこと褒めまくったよね。


テレビに映るムサイ様を見ながら、何度もウンウンと頷く煌に頬が引き攣るあたしと陽。


嫌だな。あたしも周りから見たらこんな感じなのかしら。