「ほらっ!大丈夫だったでしょ!?」
あたしにつられて階段を飛び下りた二人に勝利のVサイン。
「凛音さん!もうびっくりするじゃないですか!」
「凛音ちゃん、マジ焦ったんだけど!」
「へへーんだ」
本気で焦る二人に“いい気味だ”と心の中で悪態をついた時、
「おわっ!!」
「凛音さん!!」
足を一歩踏み出したのと同時に、何故か仰向けにすっ転んだ。
「……っぶねぇ~」
ギリギリの所で二人が受け止めてくれて、ギリギリセーフ。
っていうか、なんであたし転んだの?
ちゃんと階段下りたよね?
普通に歩いただけだよね!?
「ごめん凛音ちゃん!俺、さっきそこにオイルぶちまけちゃったんだ!」
あ、そういう事だったんだ。
慌てて走ってきた冬吾くんに成る程、と頷いて、体勢を整える。
「お前それ早く言えよな。凛音ちゃんが転んだら怒られんぞ」
「そうだな。ごめんね、凛音ちゃん」
「ううん、大丈夫だけど……」
それよりもさっきから気になってる事があるんだけど。
「“怒られる”ってなに?」
「あー、それは──」
「オーイ!トランプするぞー!!」
「っと、凛音ちゃん行こっか!それについてはまた教えてあげるよ」
「あ、うん……」
にっこり微笑んだ冬吾くんはそう言って皆の元へと走って行ってしまった。
何だか腑に落ちないけど、まっいっか。
「勇介くん!千暁くん!トランプだって!行こう!」
それから、倉庫の中央で何故か十五人という大人数でのババ抜き大会が始まり。
本当は倉庫に居る皆でやりたかったけど、流石に何十人にもなるとカードが足りなくなるから二回に分けて遊ぶ事になった。


