人垣が割れ、大勢の人の視線を浴びながら此方へとやってくる幹部様御一行。
「そりゃあんだけキラキラしてたら目立つわな」
「うんうん」
芸能人を思わせる眩い姿に、あたしと陽はハハッと空笑い。
自分達からは近付かないでおこうと、十夜達が来るまでカキ氷を堪能する。
それにしても、皆イケメンだわー。
浴衣似合うと思ってたけど想像以上だったし。
カキ氷を堪能しながら十夜達をじっくり観察。
壱さんは“異国の王子様が初めて浴衣着ました”(?)みたいにキラキラしてるし、煌はいつもよりホスト臭がするし。
彼方なんて眼鏡+垂れ目+浴衣のせいでフェロモンが倍以上になってるし。
「お前等、普通、先に飯だろ」
……十夜なんか無駄に色気だしちゃってさ。
紺色の浴衣、髪色に似合うかなと思って選んだけど、想像以上に似合っててなんかムカツク。
「いいじゃん。カキ氷食べたかったんだもん」
フイッと顔を背けて先に歩き出せば、澄ました顔で隣に並びにくる十夜。
「カキ氷食ってんのに何でそんなに不機嫌なんだよ」
「知らないっ」
人の気も知らないで!
「凛音、あっちに大盛り焼きそば──」
「え、何処!?」
「……クッ」
「……っ、ちょっと!何笑ってんのよ!」
どうせ食い意地張ってるって言いたいんでしょ!?
大盛り焼きそばに食いついたあたしにクツクツと肩を揺らして笑っている大魔王十夜。
その珍しい光景に周囲のギャラリーからどよめきが起き、あたしの機嫌はさらに降下。
足を止めて、すぐ後ろに居た陽の元へと駆け寄っていく。


