青春に、寄り道中。







翌朝、わたしはいつもより1時間早く起きた。


紺のくつひもをギュッと締めて、静かにドアを開けて外へ出た。

町は白く優しい光に包まれていて、スーッと息を吸うと、まだ朝のにおいがする。



アパートの階段を下りて、そこから私はゆっくりと走り始めた。

学校とは反対方向へ進み、大きな川の流れる堤防を目指す。


そこは小学校のころこの町に遊びにきたときに、よく行って家族で遊んでいた河川敷があるんだ。



そのころはまだおばあちゃんはアパートには引っ越していなくて、おじいちゃんと暮らしていた大きな家に住んでいた。


その場所は、川の向こう側。
いま住んでる場所は、その川の手前側。


向こう側の町並みとかはうっすらだけどまだ覚えていて。

だけどこっち側には来たことがなかったから、夏休みの間に散歩をしたりして少し覚えたんだ。