青春に、寄り道中。







4限目、コミュニケーション英語の授業。


英語が一番苦手な科目な上に、この教科担当の先生はぼそぼそとしゃべるし、眠くなる。



「かすみん!」



うとうとしていると、耳元で小声で結衣に呼ばれて我に返った。



「……ん?」

「指されてるよ!」

「えっ?」



沙莉の言葉に教壇のほうに目を向けると、先生が私のほうを見ていた。



「吉井さん、5行目から10行目まで読んでください」

「……はい」



寝ぐせはおそらく直していないままのボサボサ頭、そしてメガネをかけている30代くらいのひ弱そうな男の先生。

先生がそんな感じだから、大半の人が寝ている。


それにしても、転校してきて数日の生徒をよく指名するなあ……。
他の先生はまだ指してきたりしないのに。


はあ、とため息を吐いてからガタッと席を立つ。

その音で、寝ていた何人かは体を起こした。