わたしは涙を拭って、高瀬くんのことを見て、笑った。
そして、「ありがとう」と言った。
「それで、返事は?」
そう急かされて、わたしは照れながらも「もちろん」と返事をした。
「はは」
「なんで、笑うの?」
「だって、吉井さん、目も頬も赤いから」
泣いて腫れた目に、熱い頬。
ものすごく、恥ずかしい。
でも、ものすごく、うれしい。
「高瀬くん、地方大会がんばって」
「うん」
「わたし、だれにも負けないくらいの声で、応援してるから」
「うん、期待してる」
こんな恥ずかしい言葉を言えるのは、きっと、こういう空気だからこそ。
でもね、ぜったいに応援するから。
みんなに負けないくらい大きな声で名前を呼んで、「がんばれ」って言うね。
*
.



