医務室に着くと、そこにいた白衣を着た女の人に、先生や若菜は医務室を出て行かされた。
そのあと、もものあたりに湿布を貼られ、包帯をぐるぐる巻きにされた。
「氷、持ってくるから。ちょっと待ってて」
「はい」
パタン、と後ろでドアが閉まったのがわかった。
だけどすぐにまた、ガチャとドアが開く音が聞こえた。
「吉井さん、大丈夫?」
背後から現れた高瀬くんはわたしの前の椅子に座って、そう聞いてきた。
高瀬くんは、わたしが泣いているといつもどこからともなく現れるんだよね。
「……大丈夫だよ。 それより、おめでとう」
「ありがとう」
でもいまは、こんなぼろぼろな状態を見られたくなかったな。
肉離れをして倒れこむまでは、自分で納得できる走りができていた。
風といっしょに走る感覚が、たしかにしたんだ。



