「華純ががんばってるの、知ってるのに、あたし。自主練もたくさんやって、がんばってるよね。 それだから実力があるの、わかってる」
「若菜……」
「ただ、うらやましかったんだ、華純のことが。あたしは、ダメだから」
悔しそうに涙を目に浮かべる若菜を見て、わたしの目にも涙が浮かんで、視界がぼやける。
「若菜はダメなんかじゃないよ!」
つい声を大きくしてそう言うと、若菜は「あはは」と笑いだした。
「ありがとう、華純。明日はぜったいに決勝に出れるようにがんばる」
「うん。わたしも、若菜のぶんまで戦うから」
「チームだもんね、あたしたち。 ただ、優勝しなきゃ許さないからね?」
「あはは。うん、わかってる!」
気がつけばいつもの若菜にもどっていて、内心ホッとした。
この地区大会で優勝して県大会に出場できなきゃ、意味ないよね。
2位なんていやだし、1位をぜったいに獲ってみせる。



