「あのね、わたし……」
ゆっくり足を止めて、そうつぶやいた。
あふれそうになる想いを、止められそうになかったんだ。
高瀬くんはそんなわたしに気がついて、「ん?」と首をかしげながら振り返った。
「……わたし、高瀬くんが好き」
星降る夜の世界に、わたしの声が響く。
波の音に負けないくらいの、大きな声。
なんでこんなタイミングで言っちゃったのかは、よくわからない。
だけど高瀬くんと話していると、ドキドキしてしまって。
この想いを胸に静かに抑えておくことは、もうできそうになかった。
うつむかせていた顔を上げると、高瀬くんはいつもみたいに優しく笑っていた。
その笑顔に、胸がズキンと痛む。
これからわたしを振るのに、そんな顔をしないでよ……。
そう思ってたけれど、高瀬くんは「俺も、好きだよ」と言った。



