「はーい」
ガチャッとドアを開けて出てきたのは、女の人だった。
「あの、高瀬くんに自転車を借りて……」
「あれ? もしかして、華純ちゃん?」
「えっ? あ、はい。そうです」
高瀬くんの、お姉さんかな。
たしか高瀬くんにはお姉さんがいた気がする。
小学校のころ家に呼びに行くと、たまに制服を着たお姉さんが出たことがあったから。
「わー!久しぶりね〜。 蒼の姉の美波(みなみ)だよ」
「お久しぶりです……!」
「ちょっといま、蒼はお風呂に入っちゃってね、だから中に入って待ってて?」
「えっ、でも」
「いいから、いいから」
半ば、お姉さんに無理やり引っ張られて、家の中に入れられた。
わたしが送ったメッセージには既読がついてなかったから、見てなかったんだね。



