となりのクラスの高瀬くんがうちの教室に来るっていうだけで、女の子のテンションが上がるということを。
これなら、やっぱりわたしのほうから高瀬くんのことを呼びに行くべきだった。
わたしは教えてくれた子に「ありがとう」と言って、逃げるようにして教室から出た。
廊下に出ると、高瀬くんは壁に寄っかかって待っていた。
そんな彼を、近づきはせずに遠くから見つめる女の子たち。
「行こう!」
小さな声で高瀬くんにそう伝えて、わたしは急ぎ足で廊下を歩く。
高瀬くんにはちょっと失礼だけど、きっと後ろからついてきているよね……。
高瀬くんと接することに慣れていて、彼が女子の人気者だということを忘れていたこと、後悔してる。
これじゃあまるで、いっしょに帰りますってみんなに教えてるようなもので。



