「気をつけ、礼」
「さようなら」
あ〜、やっと終わった。
「ふう」と一息吐いて、また席に着いた。
なんだか、楽しみなわくわくと、不安で緊張するドキドキが混ざって、落ち着いていられない。
――その理由は、高瀬くんがもしかしたら部員として陸上を続けるかもしれないから。
「かすみん、また明日ね〜」
「うん、バイバイ」
部活があるのか、ちょっと急いで教室を出て行く沙莉に手を振った。
……高瀬くんは、いつ来るのかな。
「待ってて」って言われたんだし、おとなしくここで待ってたほうがいいよね。
だけどいてもたってもいられなくて、椅子から立ち上がり荷物を背負ったとき。
「華純ちゃんっ! 呼んでるよ!」
と、興奮気味のクラスメートの女の子が声をかけてきた。
そうだった、すっかり忘れてた……。



