もしかして、思い出した?
と、わくわくしながら次の言葉を待っていたけれど。
「それって、蒼のことじゃん?」
その名前を聞いて、「え」と足を止めた。
「俺、かすみんと遊んだことあるの1回だけだし、そのときにいたのって蒼だけだったから」
「えっ、でもソウちゃんってわたしより背が低かったよ」
一瞬、足を止めた皐くんだったけど、またすぐに階段を上がり始めて。
わたしもそれについていくように、足を動かした。
「それって小学校のときでしょ? 男って中学生とか高校生になって伸びるもんだし」
なんて、皐くんは呆れたように笑ってそう言った。
たしかに、そうかもしれないけど……。
まだ、なんか信じられない。
本当にあれは高瀬くんだったのかな。
高瀬くんは背も高いし、可愛いっていうよりかはシュッとしていてかっこいい顔立ちをしている。
声だって、高くはなく低い。



