「初めて会ったときさ、わたしと小学校のとき遊んだことあるって言ってたよね」
「あーうん。 言った」
あのあと皐くんは謝ってくれた。
だけどべつに、皐くんはわたしの親が離婚したことは知らないからしかたのないことだったし、その話はもう終わったはずなんだけど……。
皐くんはちょっと気まずそうな顔をした。
「皐くん、わたしが『ソウちゃん』って呼んでた男の子を覚えてる?」
「え? ソウ?」
「うん。 たぶん皐くんとわたしが遊んだことあるのも、そのソウちゃんがいたからなんだよね」
覚えてないからわかんないけど、ソウちゃんと皐くんが仲良いなら、いっしょに遊ぶってこともあるかもしれないし。
そう言ったあと、皐くんは「うーん……」と腕を組んで階段を上りながら、考えていた。
「そんなやついなかったよ」
「本当に?」
そんなはずないんだけどなあ……。
なんて思っていると、皐くんは「もしかして」とつぶやいた。



