青春に、寄り道中。








今日は、終業式。


LHRと2学期最後の帰りの挨拶が終わると、「ちょっと話があるの」と沙莉に声をかけられた。



「ん? どうしたの、沙莉」



今日は部活もないし、5人で帰ろうって約束した日。

だからその話は帰りじゃダメなのかなあって思ってたけど、沙莉の顔はすごく真剣だった。



「あのね、蒼くんを……辞めさせてくれないかな」

「えっと……なにを?」

「マネージャーを、辞めさせてあげて」



沙莉の目はうるうるしていて、いまにもその大きな目から涙がこぼれ落ちそうだった。


どうしてそんなにも、必死なの?



「蒼くんがかわいそうだよ」

「『かわいそう』って? ……なんのこと?」



わたしには、どうして沙莉がそんなに泣きそうになってまでもお願いしてくるかが、わからない。