ふと、空を見上げた。
青とオレンジが混ざった、不思議な色。
空を見上げるのって、なんか好き。
辛いときも苦しいときも悲しいときも、下ばかり見ないで上を見ると、たとえそれが曇り空でも「よし!がんばろう!」って気合いが入る。
「絶対タイム落とさない!」
「あはは、がんばれ」
ひとりでつぶやくと、若菜は他人事のように笑ってそう言った。
補強が、なによりも一番嫌い。
速くなるためには筋肉をつけるのも大事なのはわかってるけど、苦しいのを我慢して耐えてやらなきゃいけないっていうのが、いやだ。
今日の補強は、手押し車。
それもふつうのじゃなくて、ジャンプしながら進むんだ。
それだけでもすごく辛いのに、さらに補強が増えるっていうのは、もっと辛いよ……。



