青春に、寄り道中。




すると、トイレに行っていたはずの若菜が廊下から教室の中にいるわたしたちに「ちょっと来て!」と言った。


いったいなんだろう、と思いながらもわたしと沙莉と皐くんは廊下に出た。

若菜は廊下の開いた窓から、下を見ていて、わたしは若菜の横に並んで同じように下を見てみた。


下には中庭が見える。
その端っこに見えたのは、男子生徒と女子生徒だった。



「あ、あれ蒼じゃん」



と、皐くんは空気も読まずに大きな声でそう言った。

そんな皐くんの口を若菜は手で覆って、「バカ!」とまた大きな声で叫んだ。


ちょっとふたりとも声大きいって……。

いくら5階だからって、校舎内は静かだし窓は大きく開いてるし、下手したらふたりに聞こえちゃうよ。



というかあれが高瀬くんなら……もしかして、告白されてるのかな。


そう思いながら、ちらっと隣に立つ沙莉のことを見た。