「どっちにしろ、このことを話していま華純を傷つけちゃったよね。……ごめん」
「ううん、大丈夫。 ふたりのこと、応援しなきゃね」
……大丈夫。 うん、大丈夫だ。
たしかに胸はちょっと痛んでいるけど、思っているよりかはたぶん……平気。
「冷める前に食べよう」
わたしがそう言うと、若菜は「うん」とうなずいた。
若菜は悪くないから、そんな申し訳なさそうな顔をしないでほしい。
そうされるほうが、余計に胸が痛む。
それからはお互いちょっと気まずい空気になっちゃったけど、わたしが話を振ると若菜もふつうに答えてくれた。
……わたしは、高瀬くんにこの気持ちを伝える気はもともとなかった。
わたしには勇気がないから。
だけど高瀬くんには、勇気を出してもらいたいなあ。
わたしががんばって、背中を押そう。
この気持ちは、どこかに飛んでいけばいいのに。
*
.



