11月末に行われた、期末テスト。
今回もみんなで勉強会を開いたからか、わたしは赤点をひとつも取らなかった。


そしてあっという間に12月になって、冬休みがすぐそこまで迫っている。
部活もきつい冬季練習に変わっていった。



そんな寒くなった、とある日の昼休み。
いつもどおりご飯を食べているときに、若菜がなにかを思いついたように「そうだ」とつぶやいた。



「ねえ沙莉、そろそろあの話の返事を聞かせてよ」



若菜の言葉に、沙莉以外の3人は頭にはてなマークを浮かべながら、箸を止めた。
なんの話だろう……。



「そのことなんだけど……ごめんね。 やっぱり、兼部は大変だしむずかしいよ」

「え? 兼部?」



それって、沙莉が家庭科部と陸上部を兼部するってこと?
なにそれ、そんなの初めて聞いた。