「あたしもちょうど華純のところに行こうと思ってた」
若菜は私の声に気がつくと、そう言いながらすぐに駆け寄ってきた。
「それで、部活あるの?」
「ううん、岡田に聞いたら今日はないって」
若菜はうれしそうにそう言って、同じクラスの岡田くんのことを指差した。
「あたし、今日は早く帰りたい気分だったんだよね〜」
「あはは、わたしも! なんか雨の日ってやる気でないよね」
「うんうん。眠いし」
やっぱり雨が降ると憂鬱になるのは当たり前だよね。
「そうだ。 若菜、傘ふたつ持ってる? わたし持ってきてなくて」
「あーごめん、持ってないや。 それに、カッパ着て自転車乗って帰っちゃうし……」
「そっか〜」
「平気なの?」
若菜の心配そうな顔を見て、「大丈夫、大丈夫!」と笑顔で言った。
まあ、なんとかなるよね。
これも自主練だと思って、走ろう。



