だけどわたしの余計なひとことに、橋本くんは「俺は吞み込み遅くねーよ!」と拗ねたようにして言ってきた。
それも、小さい子みたいにほっぺを膨らませて必死に。
それを見て思わずくすりと笑いそうになったけれど、堪えた。
でもべつにそこ拗ねるところじゃないって……。張り合ってどうするの。
橋本くんだって、勉強やりたくないくせに。
「昨日みたいにあんな集中しなくたっていいけど、少しだけ進めようよ」
勉強やりたくないだなんて思っていたけど、高瀬くんのそんな優しい言葉を聞いて、それならいいかなあなんて思ってきちゃった。
「うん、わかった」
あんなピリピリした空気じゃないなら、いいかなあ。
それにせっかく高瀬くんが「やってもいい」って言ってくれてるんだし。
「じゃあ、ファミレスでやろうぜ!」
しかもさっきまでやる気のなかった橋本くんも、なぜだかノリノリ。
そんなこんなで、わたしたちはファミレスに向かうことになった。



