それにしても、モル質量とかのこの単元は本当に苦手。
いくら理解を深められていたとしても、やっぱり途中でわけわかんなくなっちゃう。
「なあ、俺もう無理……」
隣では古典を勉強していた橋本くんが、ぽつりとそうつぶやいて机に伏せた。
ちらっと高瀬くんのことを見ると、高瀬くんは橋本くんを見て呆れたようにして笑っていた。
「私も疲れた……」
「ふふっ。かすみんと皐くんってなんか似てるね〜」
「ちょっと沙莉、べつに似てないよ」
似てるだなんてそんなの、勉強が苦手だってことくらいだよ。
「いやかすみん、そんな必死で否定しないでよ。俺傷ついた」
「あっ、ごめん!」
「まあ、いいけどさ。 とにかく今日はもう終わりにしない?初日だし」
それは同感だ。
わたしもふだん使ってない頭をフル回転させたから、さすがに疲れちゃった。



