約束の日駅前で待っている。

早く来すぎた。それは認めるけどなかなかみんな来ない。

やっぱりあたし居ないほうがすんなり行くのだろうか。

そう思ってると。

「美結ちゃん。こんなところでまた偶然だね。誰か待ってるの?」

吉野さんがまた外回りなのかスーツ姿で話し掛けてきた。

「はい。バイト先の知人とプール行くために待ってるんです。」

「プールか。良いね。美結ちゃんの水着姿見たいな♪なんてね。」

そう言われると恥ずかしいけど嬉しい。

「また、仕事ですよね?お疲れ様です。」

「将来のためにね稼がないとねー。そうだ。美結ちゃん知り合いからコンサートのチケット貰ったんだ。行かない?」

そんなのもちろん答えなんて決まってるじゃん。

「もちろんです。」

あたしは笑顔で答える。

「そっか。じゃあ今週末いきなりだけど予定しててね。」

そう言って軽くおでこにキスをする。

人前でよく出来るね。なんて思ったけど好きな人だから嬉しい。

でも、あたしたちって付き合ってるのだろうか…