消すこともできない。 忘れることもできない。 伝えることもできない。 隠し通せる自信もない。 ただ、膨れ上がっていくだけの思いをどこに捨てればいいのか。 「ほんと、救いようもないわね……」 溢れたのは自嘲にも似たため息。