妄想ラブレター




なんか一気に恥ずかしくなってきた。


ううん、違う。

ずっと恥ずかしかったせいだ。


思ってた以上に恥ずかしかったんだ。


人にラブレターを書くって行為が。


あんなお遊びで書いた手紙でも、ちょびっと真剣に考えてしまったから。だから相手もそうとらえてるって勘違いしちゃったんだ。




「……ねぇ、瀬戸」

「なに?」

「やっぱ、やめない?」


「いやだ」



即答かよ。



「分かった。やめよう」

「はっ? 今のおれのセリフ聞こえた?」

「聞こえましたとも。だから疑問系をやめて言い切ったんじゃん」

「おれは認めない。途中でやめるとか絶対だめだかんな」



駄々っ子か、君は。



「一回はやったし、いいじゃん」

「たった一回だろ!」

「十分でしょ」

「おれは足りない」

「あたしはお腹いっぱい」



そしてお互い引かない。きっと瀬戸も簡単には引いてくれないと思う。


でも、もう結構こたえたからやりたくないし。