妄想ラブレター




はっ?

でも、だって……?



「だって、さっきは馬鹿にしたじゃん」

「いや、全然してねーし」

「こんなのよく書けるなって言ったじゃん」

「うん、言った。けど、それが何で馬鹿にした事になってんだよ」



いやだって、お前こんな恥ずかしい事よく書けるなって意味でしょう?


あれ? でもそれって……そういう意味じゃないのかも。


むしろ……。



「言ったろ? おれはいざ書こうとしたら全然書けなかったんだよ。なのに秋月はちゃんと手紙らしい手紙を書いてきててびっくりしたんだ……別に馬鹿にしたわけじゃない」



そう、真剣な表情であたしと向き合う瀬戸。



あれ?

あれれ?


言われてみれば、そうかも。


勝手に馬鹿にされたって思ったけど、瀬戸の言うように別にあの言葉って馬鹿にしてなくても使えるじゃん。

むしろなんでそっちにとらえたんだろう……。


すとんと垂直に腰を落とし、椅子に座った。