妄想ラブレター




「これで大丈……」



……ん?



「ねぇ、アキ……」

「なんだよ」



ぶっきらぼうな返事。


なんだよって、あなた……。



「顔真っ赤ですけど……なんでですかね?」



握ってたハンドルから片手を離し、腕で顔を隠した。と、同時にあたしが覗き込む方向とは反対の方角に顔を背けて。


なんで? なんで赤面してんの?



「後ろからそんな風に抱きつかれたら……男なら誰だって弱いんだって」

「えっ、ご、ごめん!」



思わず両手を離す。


よっ、弱い?


よくわかんないけど、まさかそんな反応されるとは思ってなかった。


なんだよ、こっちまで照れるじゃん。


でも……男なら誰だって?



「……それってさ、こうやって後ろから抱きつかれるんだったら誰でも良いってこと……?」

「はぁ!?」



まだ顔赤いけど、驚きの方が勝ったのだろう。


アキが勢いよく振り返った。



「なんでそーなる」

「だって、前はそんな風じゃなかったじゃん。これ、二度目だよね」

「あの時はツヤコが落ちそうになってるの知って、焦ってたからだろ」



そうなの? まぁ確かにあたしも後ろに乗ってるからアキの顔見れなかったけど。