「ごめんって」
「……」
「怒るなよ」
「ちっ」
「いやいや、だってさ。おれ、前にツヤコ乗っけた事あるんだぞ? それなのに今さらなんでそんな事言うんだよ」
だって……。
「冬休み中に、太ったんだもん……」
鍋やお雑煮やおせちがさ、とても美味しい季節でしてね。
「いやいや、全然変わってないから。だからほら、早く乗った乗った」
泣きぼくろが愉快そうに揺れてる。
なんか馬鹿にされてるみたいでムカつくけど、女子にとっては重大な出来事なんだぞ。
そう思いながら、荷台に座った。
そしてどこを掴もうか悩んでると、
「ちゃんと掴まれよ」
そう言って、ギュッと手を握り、アキの腰を回ってブレザーの第二ボタン辺りで手が重なった。
これだけはやっぱり何度やっても緊張する。
けど、前より少しだけ余裕に感じるのは、きっとあたし達の関係がこないだとは違うからだと思う。
すごくドキドキする。
だけど、それが心地いい。



