…………っえ?
今、なんて……?
涙を拭って顔をあげる。
するとすぐそばにアキの顔があった。
驚いたことに、こんなにも悲しいのに、今もなお涙はあふれて止まらないのに。
それでもすぐそばにあるアキの顔を見ると、あたしの心臓は息を吹き返したみたいにドクドク唸る。
「……なぁ、ちゃんと聞こえた?」
そう言って再び頬を赤らめた。
「な…………はぁ……?」
「はぁってなんだよ」
小さく唇がとんがった。
「だ、だって……アキは先輩が好きなんでしょ……?」
「だからなんでそーなるんだよ」
そんなのこっちが聞きたいし。
「だって、よく先輩を目で追ってた……」
「いや、追ってないし」
嘘つけ。
「いや、睨むなよ。ほんとなにをもってすればそう思うんだ」
「先輩と話してる時のアキって、すっごく顔が赤いの知ってた?」
「なんだよそれ」
だからこっちのセリフだってば。
「アキは自分の顔見たことないんでしょーけど、いつも真っ赤だし。さっきだって……」
そう言いかけてふと思い出す。



