妄想ラブレター




違和感を感じたのはそれだけじゃない。


同時にアキがギョッとした表情であたしを見たから。



「つ、ツヤコ……!」



アキの空いてる方の手が、あたしの頬数センチのところでピタリと止まった。


触れるのに躊躇ってる。


けど、なんでアキがあたしの頬に触れようとしたのかはわかった。



あたしの瞳からぽろぽろ、ぽろぽろ……涙が溢れ出した。



今度はあたしが顔を隠す番だった。



なんでこんなタイミング?


今まぜ散々出なかったくせに。なんで今なんだ。


やめてよ、今は泣きたくなんてないんだから。


止まれ。


お願い、止まって。



「……うぅ」

「ツヤコごめん」



謝らなくていいから、あっちに行って。


そう言いたいのに、言葉が出ない。


なんて? 今まで散々口を滑らせてきたのに。どうして今は何も言えないんだ。


つくづく上手くいかない。