妄想ラブレター




「……手紙」



間違いない。あれは封筒だった。



「ほーらね。……やっぱりじゃん」



本当はあたしなんかじゃなく、先輩としたかったんでしょ?


あたしはただの予行練習だったんでしょ?


そう思うとやっぱ悔しいし、むかつく。



本当に暇つぶしだったんだ。


あたしは少なからず考えた。


文章も、アキの事も。


ちゃんと考えて書いてたのに、アキは違ったんでしょ?


先輩を想いながら、あたしを利用して書いてたんでしょ。


人がこんなにも思い悩んでるっていうのに……ほんと、むかつく。


先輩がアキに手を振りながら颯爽とその場を去り、残されたアキは先輩の後ろ姿を見送りながら、まだそこに座り続けてる。


むかつくむかつく。


あたしはおもむろにノートを開き、何も書いてないページを引きちぎった。


ビリリッ!


乾いた廊下に乾いた音が響き渡る。


ペンを出し、


“アキのあほ!”


と、一言書いて紙をくしゃくしゃに丸め、窓の外へと投げ捨てる。


もちろんそれはアキに向けて。