妄想ラブレター




「艶ちゃんってば!」

「えりな、出るよ」

「ええー!」



ええー、じゃないから。


お会計をさっさと済ませ、あたしは店を出た。えりなの買い物袋も持ってるおかげで、渋々ながらえりなも店を出てきた。



「これから真相突き止めるところだったのにー」



真相ならもう出たじゃん。

あれが全ての答えじゃんか。



「もう、いいから」



これ以上傷口をえぐらないで。

傷に塩をぬらないで。



「……艶ちゃん、怒ってる?」

「怒ってない」

「嘘ばっか。怒ってるって顔してるよ」

「じゃあ、えりなはあたしが怒るような事したの」



今は放っておいて欲しかった。なのにえりながしつこく話しかけてくるから。

だから思わず口調が少しキツくなる。


えりなを振り切るように歩いてた足をピタリと止め、思わず振り返る。



「ごめ……」

「してないよ」



言葉が重なった。


いつもはコロコロとした愛らしい瞳を、愛らしい表情を見せているえりなが、真剣な面持ちであたしを見据えてる。


思わず背筋がシャンとするような、そんな顔だ。