ーーはい?
思わず目をぱちくりさせて瀬戸を見やる。
どうしよう……ウキウキしてる瀬戸の考えてることがこれっぽっちも分からない。
「……それってつまり、ラブレターってこと?」
「イエス!」
指をパチンと鳴らして笑ってる。
ああ、どんどん瀬戸が分からなくなってゆく。
やっぱり瀬戸を少し理解出来たと、そう思っていたのは勘違いだったみたい。
「やだよそんなの。全然意味分かんないし、面倒くさい。その上なんかキモい」
「うぐっ……ほんと、思ってることはっきり言うな……」
瀬戸は自分の胸を鷲掴み、苦しそうに悶えてる。
けれどそんな姿にも冷めた視線を送ってるあたし。
ここで乗っかると絶対だめ。つけ込まれて意味の分からないラブレターを書かされるはめになるから。
それは避けなければならない。