「ツヤコは男女問わず友達多いだろ」
「だから友達多いのと彼氏とはまた違うでしょーが」
「結構聞くんだからな。ツヤコを良いっていう男どもの声」
「またまた〜」
「マジだって。そりゃいつも寝てばっかだし、口悪いし、舌打ちするし、意外と凶暴だし……」
「なに? ケンカ売ってる?」
持ち上げたり、落としたり。一体なんなんだ。
「でも……可愛いと思うけど、な」
……。
…………は?
驚きながらも、体温は一気に上がる。
真夏の蒸し暑さを思い出すような、そんな熱を頬に感じて、思わず目を伏せた。
なに、それ。
なにそれなにそれ。
何気ないセリフだって分かってるけど、不意打ち過ぎて聞き流せない。
冗談だって分かってるのに切り返せない。
どうしよう、変な間を作ってしまった。こいつ本気で受け止めて馬鹿じゃねー? とか思われて、きっとアキに笑われてるかも。呆れられてるかも。
でもこればっかりはどうしようもない。



