妄想ラブレター




口を挟まない代わりに、あたしはアキをゆっくりと観察する。


アキは少し過去の話をするのが照れくさいのかもしれない。だってちょっぴり気まずそうに目線を泳がせつつ、ほんのり頬が高揚してるように見えるから。


それはどことなく雪村先輩と話をしてる時のアキの姿とダブって見えて、ちょっと泣きそうになった。



「別れる時に言われたのがさ、おれは身長を気にし過ぎだって言われたんだ」



あー、うん。ごめん、否定はしないかも。

でもその事は口に出さないよう、あたしはまたカフェオレをひと口啜った。



「だからそんなの気にならないくらいカッコ良いヤツになってやろうって思って、サッカー部入ったんだ」

「ぶふっ!」



マジ?

カフェオレ吹いちゃったじゃん。



「おい……人が恥を忍んで暴露してんのに、モロに笑うとか失礼だぞ」



ほんのりつり目がギロリと睨む。

でもそれすら可愛く見えるくらい、衝撃な事実。



「なんだ、やっぱりモテたかったんじゃんか」



あれだけ否定しておいて。


むしろあれだけ否定する方が怪しかったけど。