「……おれさ、」
あたしが黙ったせいで、変な空気が流れ出した。
それを察してか、今度はアキが口を開いた。
「中学の時に付き合ってた彼女いたんだけどさ、上手くいかなくてすぐに別れたんだ……」
ぎゅうぅっ。
予想してなかった話に、思わず心臓が唸る。
そ、そりゃそうだ。うん、もう高校生だし、過去に彼女の1人や2人いておかしくないし。むしろ普通だし。
ってかいるでしょ、そりゃいるでしょうよ。
……あたしはまだ未経験ゾーンなわけだけど。
「へぇ、なんで別れたの?」
自分から話を振っておきながら、アキってば苦笑いしてる。それをごまかそうとコーヒーを啜ってる。
カチャンと音を鳴らしながらカップをソーサーに置いて、再び口を開いた。



