「まぁ、なんにしてもやっぱ今日来て良かったな。こうしてツヤコが元気になったわけだし」
そう言ってコーヒーを啜る。
なんてあっさりと。なんて涼しげに言ってくれる。
こんななんて事ない些細な一言に満たされてゆく自分がいる。
胸の奥がムズムズして、さっきまで寒さで凍えていた顔が一気に上昇してく。
「ふ、ふん! だから言ったでしょ、あたしはなんとも無いって。それにこれはアキの暇つぶしに付き合ってるお返しなわけだし、正当な報酬なわけだし、連れて来てもらって当然だし」
口がどんどん言葉を紡いでゆく。
なにも考えられない頭とはうってかわり、口はどんどん言葉を滑らせてゆく。
訳の分からない事ばかりを放ち続ける。
「まぁ明日休みだし、ゆっくり寝れると思うと幸せ。アキもそう思うでしょ?」
「いや、おれは……」
「そういやアキって休みの日はなにしてんの? 部活も辞めて毎日ゴロゴロしてたりして」
「まぁ……」
「あたしはいつも昼まで寝て昼過ぎから遊びに行ったりとかかなー。あっ、でもアキってばもしかしてデートとか?」
「……は?」
「意外とモテるらしいじゃん。モテる為に部活してたとか言ってたけど、しなくてもモテるんだったらいらないよね。あっ、だから休日は忙しいのか! それならーー」
「ストップ」



