妄想ラブレター




クリームとフルーツの甘い香りがあたしの鼻をくすぐって、腹部を震撼させる。


甘い誘惑に駆られ、あたしはとうとう口を開けてそれを頬張った。



「…………〜っ!」

「ん? なんだって?」

「……んまい!」



体中に電気が走るとはこの事だろう。


口の中に広がった甘い味。けれどスポンジの間に挟まれたフルーツがそれを抑える酸味がまた絶妙。


外も生クリームかと思ってたけど、どうやらメレンゲがクリームの上に乗ってるようで雲でも食べてるかのように口の中でふわふわした食感の後、とろけるように消えてゆく。



「アキ、これ、すっごく、おいしい!」

「うん、分かった。そのおかしな口調で分かった」

「アキも頼めば良かったのに〜!」



馬鹿だなぁ。ほんとアキは馬鹿だ。

ここまで来てなんでケーキ頼まないかな。

いや、確かにスターツスイーツのマカロンは美味しい。間違い無い。けど、お店にまで来たならケーキ食べなきゃでしょ?