「あー、眠い〜」
目が開かない。
今日でテスト最終日だというのに、眠さのせいでテストに集中出来ない気がする。
でもテストは3時間目までだし、終わったら速攻帰って寝よう。うん、そうしよう。
とぼとぼと引きずるような足取りで学校の門をくぐろうとした時、目の端でアキを見つけた。
同時にーー心臓、止まるかと思った。
校舎に入る手前で、木の影に隠れるように立ってる。
けど、そんなアキのそばにいるのは……先輩?
後ろ姿だけど、きっとそう。こないだ見かけた姿が、まだあたしの瞼の裏に張り付いて消えてない。
あれは間違い無く、アキが好きな雪村先輩だ。