先生、甘い診察してください*おまけ短編集*






「痛むのは、右上の5番……奥から3番目の歯だね」


しかも。

この人、大雑把そうなのに……口の中を触る手は妙に優しい。


少しホッとするかも。




「よっし、口閉じていいよー。よーくがんばったね!偉い偉い。よしよし」

「っ……もうっ!櫻田先生の馬鹿っ!」


ちょっとでもこの人をカッコイイって思った自分が情けない。



「ヤダ~。陽菜ちゃんったら意地悪~」

「純、真面目にやってね」

「すんません」


とにかく、性格はアレだけど。


診察する時の手つきは智也先生と同じで、テキパキしてて、なお且つ優しかった。

腕は、信用していいのかも……。