大きな瞳とゆるくパーマがかかった茶色の髪に、僕は猫のようだと思った。

毎日のように来店してくるので、僕は彼女のことが気になるようになった。

彼女も僕と同じことを思っていたのだろう。

今年のバレンタインデーに、
「初めて見た時からあなたのことが好きでした」

ラッピングされたチョコレート共に、彼女から告白された。

そこから直美さんと交際を始めたと言う訳である。

直美さんからきたメールを指でタップした。

『台風がきてるから仕事が早く終わっちゃった(*^^*)

家にいても寂しいだけだから、これから翼くんのところへお泊りしてもいい?』

僕とは1つ年上とは思えない彼女からのかわいいメールに、僕の頬がゆるんだ。