「嫌です」
きっぱりそう答える私に、
「いいから来いよっ!!」
突然怒鳴り出して、無理やり連れて来られた場所は、体育館裏。
こういうの漫画でよくあるパターンだ。
連れ出して、イジメみたいな?
ていうか、こんなことしているうちに藍那が……。
「すみません。友達を追いかけないといけないんで」
「はあ? 友達? お前に友達なんていたっけ?」
ばかにしたように言うチビ。
それに続き、次はぽっちゃりが口を開く。
「あんくらいのブス程度の奴としか友達いないんでしょ?」
私は無性にイライラした。
藍那がブス?
もう我慢の限界だった。
「……それで自分のこと藍那より可愛いとでも言いたいの?」
藍那は凄く可愛い。
「は?」
「藍那はお前らよりも、何倍も可愛いよ」
そう。
とてもいい子で優しい。